革の〇〇と呼ばれるものは色々とありますが、今回ご紹介するのは「革の宝石」と呼ばれるベルギー産レザー「ルガトー」を使用したベルト。
これがルガトーの裁断する前の革。ご覧の通り、たくさんの模様が見られます。それと発色の良いカラー、艶。
ベルギーのMASURE社で作られる革「ルガトー」は、牛革の中のショルダー部分(首から肩)の原皮をピットと呼ばれるプール槽で時間をかけて植物タンニンを浸透させていきます。このショルダーにはトラと呼ばれる模様があらわれます。
ショルダー部分は動物の首あたりをイメージして頂くとその雰囲気がわかるかと思うのですが、大きく曲がっているのでそれを真っすぐにしたときに弛みが生じています。革を作るときにその弛みを伸ばしていくのですが、そのときに弛みの折れ目が筋になり、このトラ模様を作り出します。
製品にはこのような形で柄として現れます。日本では過去、百貨店などを中心に流通させやすい均一感のある革が人気でしたのでこういったトラが「個性」としてはなかなか認識されておりませんでしたが、欧米ではこのワイルドな個性が人気。そして日本でも少しずつこうした革の理解が深まり、それを好んで使用される方も増えてきました。
ルガトーは、この独特なトラ模様を特徴として捉え、その美しさを最大限に引き出すよう仕上げられています。「自然な革らしさ」を通り越し、世界で唯一の個性と美しさを作り出しています。
このルガトーを始めた見た時からいつかこの美しい革で製品を作りたいという想いがありましたが、今回ようやくその願いが叶った形になります。
ワイルドな革ですのでカジュアルなアイテムに使われがちなこの革を今回はあえてカチっとしたデザインのドレスベルトに仕上げました。
革の特徴がしっかりと感じられるようにバックルは細くすっきりとしたデザインのものをチョイス。トラとルガトーの綺麗な発色が良いアクセントとなり、ビジカジスタイルを引き立ててくれています。イエローのベルトはのっぺりとした染色では奇抜にもなっていまいますが、濃淡のあるトラ柄が派手さを抑えて大人のオシャレを引き立ててくれる印象。
色々なカラーを揃えてるルガトーから今回チョイスしたのはこの6色。濃色はそこまでトラ柄が表には出てきませんが、しかし均一な色合いとは違う深みが感じられます。そして右の3本、ブラウン、レッド、イエローはトラ柄の個性を思いっきり感じられます。イエローの美しさは本当にお勧めです。
実は6色はヤフー、楽天、amazonでの販売。そして今回は公式オンラインストア限定カラーを作成しました。
グリーンとパープル。グリーンはベルトとしては珍しい色ですが、濃い目のグリーはブラックやネイビーのスーツ、もしくは明るい色のジャケットやパンツにも良く映えて、実は結構扱いやすいカラーでもあります。パープルは正直使う人を選びます。使いこなせる方にぜひ使っていただきたいですね。
コバも革色に合わせて綺麗に仕上げてもらっています。8色集まると虹のようで綺麗です。
裏地には姫路産のヌメ革を使用しています。このベルトはもちろんルガトーが主役ですが、このヌメの裏地も使うほどに色艶を増していきますので1年、2年と使いこむほどに愛着も深まっていくことと思います。
初期のサンプルを半年ほど、ほぼ毎日ヘビーローテーションで使用しておりますが、タンニンなめしの革の張り合わせ、それと日本の職人の丁寧な仕事とでまず丈夫であることと、ルガトーがより艶と深みを増した印象。裏地も日焼けとオイルの染み出しとでだいぶ艶っぽく、そして飴色っぽく変化しています。
仕事にも、毎日の服装にも、これから先何年にわたってともに歩んでゆけそうな、そんなベルトの完成です。ぜひお気に入りのカラーを見つけてください。
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TAVARAT Store Manager ヤマモト
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