イタリアンレザーが映える。Flathorityが作る大人のカメラストラップ

趣味がカメラな私には非常に楽しみな商品が入荷してきました。葛飾区の老舗革工房が作り上げたカメラストラップ。イタリアの名門タンナーであるバダラッシー・カルロ社の作る高級牛革、プエブロ(ブラック以外)とリスシオ(ブラック)を贅沢に使用しています。

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イタリアンレザーらしい発色とシンプルな形状。このストラップの素晴らしい部分は、本革ストラップに多いアンティークでレトロな雰囲気に収めていない部分だと思っています。形状のシンプルさとカラーの綺麗さが相まって、写真のようなレトロなカメラは高級感をより引き出してくれるし、最近増えてきたカジュアル目なデザインのミラーレス一眼のオシャレさも引き出してくれると思います。

Flathorityは東京の下町、葛飾にある株式会社猪瀬さんが作るファクトリーブランドです。色々な製品を作っていますが、当店ではLANDシリーズというこのプエブロレザーを使用した商品を取り扱わせて頂いています。今回のカメラストラップ以外は以前こちらでもご紹介をさせて頂いております。↓↓

tavarat.hatenablog.jp

昭和の時代から大手ブランドさんのOEMを手がけるなど、鞄作りを中心に革製品作りを長年担ってきたFlathorityの職人さん。製品の仕上げには強いこだわりを持っているのですが、本製品にもそれは随所に現れております。

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↑ 写真ではわかりにくいかもしれませんが、革の角が丸くなっています。革は切断したままでは角張った状態になり、肌触りも良くないですし毛羽立ちの原因にもなりますのでこの面取りという工程で丁寧に角を落としていきます。角度や深さ、それらを均一に整えるにはしっかりとした技術が必要なります。この面取りをしっかりと行うことは、首にぶら下げるというカメラストラップの使用にあっては使い勝手の差に大きく影響します。

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↑コバ磨きも同様。本製品は一枚革ではなく、表のプエブロ/リスシオと裏地のヌメ革を貼りあわせています。コバ部分に段差の出ないように、そして毛羽立ちが出ないように丁寧に丁寧に磨いていきます。色をつけずに透明染料で磨いていくのですが、境目が見えるだけにごまかしがききません。

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↑革製品を魅了する要素の1つがステッチの綺麗さ。曲がりのない、真っすぐなステッチ。直線の長いストラップという製品だけに特にこの綺麗さが際立ちます。また、表裏のステッチの色を変え、表裏とも革と色を合わせている点にも細かなこだわりを感じます。

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↑カシメに刻印されたFlathorityの文字。シンプルなところですが、この金具が格好良い。私はブラックを1ヶ月ほど使用しておりますが、カメラ仲間に会った際にまず目を惹いたのがこの部分なのです。こういった金具、オリジナルで作ると結構なロット(製造数量)になるはずなのですが、妥協したくないという想いが伝わってくる部分でもあります。

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↑美錠部分。金具は全体的にゴールドで整えています。ちなみに三角管は付属しないため、取り付けるカメラによっては上記のような三角管をご用意いただく必要があります。(TAVARATでは三角管の取り扱いはございません)

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 ↑裏地は国産のヌメ革。プエブロ/リスシオとの組み合わせは非常に綺麗です。本革カメラストラップの弱点の1つに汗をかいた際や雨で濡れた場合の色落ち、色移りがあるのですが、裏地が染色材を使っていない本ヌメなので色のついた一枚革などに比べてそういった可能性は抑えられるとおもいます。ただ、ヌメもタンニン等の色が入り込んでいるので色移りが無いとは言えません。気になる場合は汗をかく時期の白い服などでの使用は控えていただくか、撥水スプレー等で対策を頂くと良いかもしれません。

 

私自身、過去にいくつかの本革ストラップを使用しております。本革ストラップの魅力というのは見た目の高級感と、使い込むと柔らかさや色合いが変化してまるで自分の身体の一部のように変化していくというところがまず第一にあります。それは商品個々にも異なり、使用している革の質、染め方、作り方、それぞれの要素によって変化も違えば愛着も変わってきます。

その中でFlathorityのカメラストラップの魅力はなにか。ひとつはカメラの質感に負けないその「作り」にあると思います。私はFUJIFILMのXT-1というミラーレス一眼を使用しておりますが、レトロかつ機械的な雰囲気のあるこのカメラにリスシオブラックは格好良くフィットします。このカメラにはザクっとした本革ストラップではなく、カチッとしたものを付けてみたいと思っていましたが、そのイメージにピッタリなストラップだといえます。

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 個々のパーツが非常に丁寧に仕上げられており、カメラの質感になんら見劣りすることなくストラップが存在してくれます。下げた感触も上々。肩充ての柔らかいパットなどがあるわけでもなく、本革無垢というのは下げた感触に不便を感じることも過去にありましたが、丁寧に面取りされており角が当たることもなく、違和感を感じることもなく、長時間使用しても過度な疲れを感じることはありません。色の変化も楽しみの一つで、私が使用しているリスシオブラックは黒色なのでそれが大きく変化するということはありませんが、裏地のヌメは着実に日焼けし、アメ色への変化を徐々に進めています。屋外で使用するものだけに、カメラを持って歩けば歩くほどその変化を感じられます。これは素直に楽しいです。

そして、ブラック以外のカラーの変化。ブラックにはリスシオレザーを使用していますが、それ以外はプエブロを使用。プエブロはリスシオをヤスリで毛羽だたせた革で、使用前は和紙のような風合いが特徴ですが使用とともに毛羽が寝てきて、本革らしい表情に変化していきます。リスシオブラック以外はこの変化も楽しみの一つになると思います。

ディテールの説明に各色を使用してきたのでブラック以外のイメージも見ていただけたと思いますが、ブラックとの質感の違いがわかりましたでしょうか?イタリアンレザーらしい綺麗な発色ですが、決して派手ではなく、作りが丁寧なのでそれこそ私のXT-1にカラーのストラップでもフィットしそうですし、明るい色合いのミラーレスカメラにも合わせやすいかなと思います。

東京下町の革職人が培ってきた技術を詰め込んだカメラストラップ。その魅力、ぜひお使いいただいて体感頂きたいと思います。

▼Flathorityカメラストラップの製造風景▼

 

 余談ですが、バダラッシー・カルロ社が作る革で有名なものに「ミネルバボックス」というものがあります。このミネルバボックスと、リスシオ、プエブロはどれもベースは同じ革なのです。リスシオがスムースに仕上げたもの、ミネルバボックスが手もみでシボをだしたもの、プエブロがリスシオをヤスリで毛羽立たせたものになります。

それぞれ最初の見た目は違いますが、経年変化を経て同じような変化に向かっていくというところに魅力というか面白さを感じております。(ということを実は最近知ったというのは秘密でございます・・・・)

 

TAVARAT Store Manager 山本 

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