ブライドルレザーのドレスベルト【TAVARAT Tps-016】

春からの追加商品、ベルトのご紹介の第2弾です。本日はブライドルレザーのドレスベルトのご紹介です。

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ブライドルレザーという革、ご存知でしょうか?

「あーあれ、結婚式とかでよく使う・・・・」

「それはブライダルですね・・・」

・・・・

こういう会話が社内であったとかなかったとかは秘密ですが、ご存知でない方のための記事でございますのでご説明をさせて頂きます。前回記事でご紹介させて頂きました「カーフレザー」というものがございますが、カーフレザーというのは牛が生まれてから経過した期間での分類という点、ご説明をさせて頂きました。

 

・カーフレザー 生後約3~6ヶ月の仔牛から作られた革 ・キップレザー 生後6ヶ月~2年までの牛から作られた革 ・カウハイド 生後2年ほどの出産を経験している雌牛 ・ステアハイド 生後2年以上の雄牛(生後3~6ヶ月頃に去勢されている牛であることが一般的)一般的に販売されている「牛革」はこれに分類されることがほとんどです。もちろん原皮の種類やなめし方、染め方で大きく仕上がりは異なります。

カーフレザーのドレスベルト【TAVARAT Tps-015】 - メンズセレクトショップTAVARATの日記

 今回のブライドルレザーは製造方法による区分・・・という表現が適切かわわかりませんが、おそらくそういった分類になります。

まずはこちらの写真をご覧下さい。

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上の4本と下の4本、これらは一見全く異なるベルトに見えるかと思います。ところが驚くこと無かれ、これらは全く同じベルトを撮影した写真でございます。

上の写真ではベルトに白い粉のようなものが付着しています。何を隠そうこれこそがブライドルレザーの特徴である、「ブルーム」と呼ばれるロウ分です。決して汚れではございません。これはブライドルレザーに丹念に塗りこまれたロウ分が表面に浮き出てきたものです。手で触ると体温で融け、艶のあるワックスのようになります。↓のようにウエスなどの布(綿100%の柔らかいもの。化繊等では表面を傷つけてしまいます。)で丁寧に拭いてやると、白いロウ分が革に馴染み、艶のある革へと変化します。

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では、ブライドルレザーがどうしてこういった作りになっているのか。それはブライドルレザーが使われてきた歴史と関係してきます。ブライドルレザーのブライドルとは、馬具(くつわ、手綱など)をさし、英国にて古くから伝えられてきた伝統的な革です。騎士や貴族の乗馬において、手綱が切れることは命に関わる事態となります。そのため「頑丈で強靭な革」が必要とされました。革に使われるのは生後2年以上を経過した牛の革。前回の記事で書いた「ステアハイド」が一般的に使用されています。成牛の丈夫な革を植物タンニンにてなめし、そこにさらに植物性油などのロウ分や油分を丹念に刷り込んで完成します。文字でかけば一瞬ですが、この加工には非常に長い期間を要し、その皮革は牛皮革のなかでも特に高値で取引されています。

植物タンニンにてなめされたヌメ革は硬く型崩れしにくい丈夫な革となりますが、そこに油分を染み込ませることで繊維を引き締め、さらに強固な革へと仕上げることで馬具として使用できる革へと進化してきたものがブライドルレザーなのです。

現在では馬具のみならず、高級なベルトや財布などの素材としても使用されるようになり、浮き出てきた白い油分(ブルーム)が作り出す模様や、それを馴染ませてできる艶、そしてなにより丈夫な革製品として愛用されるかたも少なくありません。

前回ご紹介したカーフレザーが肌理のこまかな繊細な革だとしたら、こちらは重厚感があり強い革という印象が強いです。生前の期間が長かった分、牛が本来持つ傷やシワはどうしてお多くなりますが、それらを含め、ハリのあるしっかりとした革は「革らしさ」を一番に感じられるものかもしれません。

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前回はカーフレザーを使用したベルト、そして今回はブライドルレザーを使用したベルトのご紹介をさせて頂きました。カーフレザーのベルトが優雅でドレッシーな雰囲気だとすれば、ブライドルレザーは力強い大人のベルトという印象になるかもしれませんね。

ブライドルレザーの特徴であるブルームは、そのままでお使いいただく方もいらっしゃいますがベルトでは拭いて使われる方が一般的かもしれません。ブルームは定期的に浮き出てくるので、気になる程度になればその都度手入れをして頂く必要がございます。

こういった作業が苦手な方には不向きな可能性もありますが、一般的な皮革よりもより手入れを必要とすることで、革製品への愛着は非常に強いものとなりますのでぜひ一度お使いいただきたい革でもあります。

ブルームは徐々に浮き出なくなってきます。表面が乾燥しやすいと感じるようになれば革用クリームなどでメンテナンスが必要にもなってまいります。

 

こちらのベルトも裏地にヌメ革、バックルはゴールドとシルバーからお選び頂けます。前回記事と同じ内容となりますので割愛いたします。↓をご参照下さい。

tavarat.hatenablog.jp

間もなく父の日が近づいてきました。今回のベルトもお勧めですが、TAVARATでは父の日に気軽にプレゼントできる3,000円以下の日本製キーホルダーやネクタイピンなどもございます。ぜひAmazonやYahooのカタログを覗いて見て下さいね。

 

TAVARAT Store Manager 山本

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