松阪牛。そう聞いて知らない方は日本にはほとんどいないのではないでしょうか？いわずと知れた高級牛の1つ。もちろん食べる牛としてでございます。
霜降り肉として、口の中で溶けていくような食感のイメージの松阪牛。その松阪牛をなめして作られた革、松阪牛レザーです。
上記の通り、脂身の多い松阪牛はなめし（原皮から革を作る工程）が難しいため松阪牛の皮が「革」へと変わることは長らくなかったのですが、なめし技術の変化によって松阪牛から革が作ることが可能となりました。
その松阪牛レザーで作り上げたのがTAVARATの新製品、マネークリップTps-012。マネークリップというとベーシックな形状はTAVARATの真鍮製マネークリップTps-006の形を思い浮かべる方が多いかもしれません。↓
このマネークリップは、シンプルにお札を挟むという意味においては無駄のまったくない秀逸な形状です。ただ、お金がむき出しであること、カードが収納できないこともあって使いづらいという方もいらっしゃいます。とはいえ財布ではかさ張ってしまう。そんな方に人気なのがこういった形状の二つ折りマネークリップ。
二つ折り財布のような形状ですが、中身はカード数枚と、真ん中に金属製のクリップがついてお札を挟める形になっています。小銭は持ち歩かない（もしくは小銭入れに入れる）のでお札だけ持ち歩ければ十分。だけどカードもちょっと携帯したい、そんな方にお勧めの形状です。
このタイプのマネークリップも形状は色々です。カードが4枚以上入る形が非常にベーシックで中には小銭入れが付くものもあります。ただ、あまりに色々とついてくると「じゃあ二つ折り財布でもいいじゃないか？」という意見もあり、TAVARATのマネークリップは必要最低限の収納にし、「薄さ・携帯のしやすさ」というマネークリップの必要条件を重視しました。
・お札を挟むクリップ
・カード収納2枚分
この2点。カード収納は革を貼りあわせる形でなく、厚みを抑えるために切り込みを入れて裏地内に通す形になっております。ですからカードを入れても非常にコンパクトです。
さて、話を松阪牛レザーに戻します。松阪レザーには食される松阪牛と同じく“不飽和脂肪酸”という油分を大量に含んでいて、体温や摩擦などの外的要因によって革に含まれる油分が表面に浮き出し、通常の牛革では体感できないほどの艶が生まれます。 革を少し強く押してみると内部から脂がにじみ出てきて、さっとふきとるとそれが艶のように馴染んでいきます。松阪レザーは革の表面は肌理（きめ）が非常に細かく、独特の滑らかな手触りも魅力。
丁寧に管理されて育てられた牛だけあって、革製品につきものの生前の傷等も非常に少ないです。（※といっても完全に０ではございません。基本的に本革製品ですので製品によって生前に傷、血筋などはございます。）
それと、この松阪牛レザーの魅力の1つが原皮からなめし、製造まで全て国内で仕上げられているという点です。革というのは基本的にヨーロッパやアメリカから原皮を輸入し、国内にてなめされたものが日本製の革となっていて、松阪牛レザーのように原皮じたいが日本で作られているというものは非常に稀です。もちろん革製品として「良い革」がヨーロッパから入ってくるからそうなっていてるだけですので松阪牛レザーのほうが優れているというわけではなく違った特徴の1つしてのお話ではございますが、その珍しさというのも魅力の1つとして感じて頂けるのではないかと考えております。
柔らかな外側の革（松阪牛レザー）を支える形となる内側の革には半艶消しのスムースレザーを使用。カードを収納する部分でもあるのでしっかりとした張りのある革を使用しています。
長くなりましたが新商品、日本製松阪牛レザーマネークリップのご紹介でございました。人気の真鍮製マネークリップとまた違った味わいを感じていただければと思います。
なお、本製品は株式会社バンビへ製造を依頼。牛のお話をした後にバンビという名前が出てくると少し混乱するかもしれませんが、株式会社バンビは腕時計の革ベルトの老舗です。歴史ある腕時計ベルトの製造技術やノウハウを活かし、財布やベルトなどの革小物を製造。さらに松阪牛レザーの製品化を進め、松阪牛レザーの一大ブランド「さとり」を立ち上げております。そんなバンビ社に依頼し製造していただいたのが日本製のマネークリップTps-012でございます。
